Column
空気と換気のコラム

矢口 貴志 先生

6.カビを増やさないための対策方法 その②

2020/06/08


■効率的なお掃除方法、カビの予防方法 <つづき>

2)台所

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 台所では、水道の蛇口の裏側は、食器を洗う際、汚れなどが付き、カビが生えやすいです。とくにシャワータイプのものには気を付ける必要があります。食器洗いの最後に蛇口の裏をスポンジで洗うようにしましょう。
 
 冷蔵庫は低温のため、カビが生えないと思いがちですが、低温でもゆっくりですが生育するカビがいます。クラドスポリウムはその代表で、冷蔵庫のパッキン、壁などが黒くなる原因です。
 
 また、野菜に付いた土の中にはペニシリウムなどのカビが含まれ、冷蔵庫の中だと安心していると気づいたら、野菜や果物にカビが生えていたことがあると思います。その他、自動製氷機の給水タンクの隅が黒く変色していることがあります。これもカビが原因です。
 
 直接、口に入るものですので、給水タンクも水を足すときに小まめに洗いましょう。

3)浴室

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 浴室では、目立ちませんが天井にカビが生えてしまっていることがあります。浴室の壁や床を掃除しても、すぐカビが生えてしまうのは、その原因が天井のカビにあると言われています。月に1度くらいは、浴室の天井も雑巾やモップで拭きましょう。手が届きにくい場所ですので、煙タイプの防カビ剤を使用するのが便利です。
 

4)エアコン

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 エアコンのフィルターは、家庭内のほこりと一緒に空気を吸い込んでいますので、そこにはカビが多く生息しています。そのため、まめなフィルターの清掃が必要になります。
 
 また、エアコンを冷房で使用すると除湿するため、エアコン内に湿気が溜まり、カビが生える原因になります。夏を過ぎてしばらくエアコンを使用しないようなときは、フィルター、吸引口、排気口などの清掃ともに、送風モードでエアコン内をよく乾燥させる必要があります。
 
 エアコン内が湿気たまましばらく放置しておくと、内部にカビが生え、寒くなって使い始めるとき、カビをまき散らしえてしまうことになります。
 

5)カビが生えてしまったら

 市販のカビ取り剤を使ってカビの根っこから殺すのが一番です。洗剤で拭くだけでは表面だけが掃除されて、根っこが残ってしまいます。塩素系のカビ取り剤が最も効果が強いですが、浴室、台所など使い場所が限られてします。アルコール系、逆性洗剤など場所に合わせて使い分けしましょう。
 

■病院と同じ空気清浄度を保つのが理想?

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 カビは、土、ほこりと一緒に部屋の中に入っていきます。
 
 布団を乾燥機で高温にしても、ある程度は死にますが、一部は生き残ってしまいます。
 
 また、冷蔵庫に食品を入れても、カビの生育は抑えられますが、死ぬわけではありません。
 
 日常生活において、カビが発生し、そのカビを吸い込むことは、私たちの健康にとっていい影響をもたらすことはありません。そのため、なるべくカビを少なく抑え、吸わないように心がけることが必要です。
 
 
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 普通の家でカビをゼロにするのは不可能です。浮遊するカビ胞子を除去することでお家の空気をキレイにし、「カビの胞子を吸い込まない環境を作ること」が重要と考えます。
 とくに、高齢の方、幼児、病気で免疫が落ちた方がいらっしゃるご家庭では、換気や空気清浄機などで、病院と同じくらいの空気清浄度を保つのが理想といえます。

 

(おわり)

 


■講師ご紹介

矢口貴志先生

千葉大学 真菌医学研究センター 准教授

矢口 貴志 先生

早稲田大学理工学部応用化学科卒業。明治製菓(株)を経て現千葉大学真菌医学研究センター准教授に就任。生活環境のカビ、特に病原性のカビを専門に研究。「世界一受けたい授業」「林修の今でしょ講座」などテレビ出演多数。
 
 

■矢口貴志先生コラム一覧

1.カビの基礎知識 その①:カビってなんだろう?

2.カビの基礎知識 その②:こんなところにもカビ?

3.カビが原因で起こる健康影響や生活への影響 その①

4.カビが原因で起こる健康影響や生活への影響 その②

5.カビを増やさないための対策方法 その①

6.カビを増やさないための対策方法 その②

 

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